値段の事など

諏訪 幸子

2010年01月25日 11:35

新年早々、町はあまり浮き立たず・・・
暖冬のはずが・・・寒いです。

光泉洞を開いたのが1996年の4月、
その年におきた金融危機。
「山一証券」の破たんは、びっくりしました。
光泉洞からずっとはなれた四条にあって、
直接関係ないのに・・・
お客様の来店数が4分の3にその日から
なったんです。
・・・・・心底びっくりしました。

まだ、新しい店で、おなじみさんも
少なく、右も左もわからないままです。
それは、訳わからなくて。

それからちょっとずつ回復するのに
1年くらいはかかったと思います。
この、なんとなくの寒さに
あの頃のことをむしょうに思い出します。

山一証券はその後、メリルリンチに
なって、それもまた撤退して・・・
都市銀行は次々合併をしたり
外資になったり・・・
今、日本の銀行はどれも
好調らしいです。

ATMばかりが増えて
コンビニにまで銀行が進出して
一世を風靡したサラ金業に
銀行が進出して・・・

人がキチンと手をかけて
地場で生産したものを
工場ではなく、人の手で
つくりあげて仕上げた品物を
自分の目で選んでくださる
お客様に届ける事が、
無事できるかどうか危うい時代が
来ています。

値段は数字ですから比較しやすい。
味わいは、自分の目で比較していただくから
分かりにくい。
衣食住すべて、自分の確かな目で
選んで暮らしてゆきたいと思いますが、
ユニクロのジーンズに心ひかれる
「私」でもあります。

近頃、ものの値段が、
10倍ではなく、100倍に開きがあるように
なっています。
980円のジーンズと98000円のジーンズ。
いえいえ、20万のジーンズもあります。
200倍・・・・。
丈夫で、カットもいい1万位のジーンズが
明日、手にはいらない時代が来るとしたら・・・
困ったことではないのでしょうか?

衣類はともかく
食事も・・・自給800円の日本で、
丁寧に1汁3菜作っていたらやはり800円くらいは
かかります。材料も半調理のものや
海外からのものを使わなくていると。
材料費と人件費でどうしても
1食500円以下は作れません。
値段は比べ安いので
安い方へ走っていったら、
きっと、日本の国の普通のご飯が
全滅してしまう日がくるように思います。
「おばんざい」と称して「おさしみ」も
でてくるのは普通がわからなくなっている
今の時代をよくあらわしています。
自分たちの普通を明日も続けていけますように。
今もまた、踏ん張りどころやと・・・・

寒い冬に思っています。
関連記事