祇園の事

諏訪 幸子

2009年08月11日 11:48

昔、祇園は特別な場所で、
父が二中の同窓会が「一力」であるのが
家で話題になるような・・・そんなとこでした。

先週末、東京からお墓参りで帰省した
友人夫婦が「おばんざい」のようなものが
食べたいというので、
ガイドブックで調べて 行きました。
寿美さんと私・・・の同級生です。
料理も上手で、京都の菓子屋の娘。

ご存じかもしれませんが、私の「光泉洞寿み」
は、本当の京都の家庭料理の店です。
それを経営している私たち寿美さんと二人も同級生。

彼女のつれあいはTK大のプロフェッサー。
東京育ちの私のつれあいともども 理系。
その彼が京都のおばんざいを食べたい・・・と。
そんなもん、夜に食べるんやったら「自宅!」と
思ったのですが、
ガイドブックで見つけて行ってきました。
東京の材料では京都の家庭料理が本当の味にならない
そうなんです。
そして、私も
1萬円近くとる「おばんざい」なるものが
是非、食べてみたかったのが本音です。

祇園の甲部。
昔、彼女が踊りを習ってたあたり。
「◎寅」 豆寿司とおばんざい のお店だそうです。
素敵なお茶屋の建物です。
ノレンもそれらしく中途半端。

入ると暗い。
いかにもの京都のおかみさん風がお出迎え。
いかにも京都と思わせる雰囲気です。
・・・・でもなんとも「お化け」な感じがいたします。

お料理はおいしく、うつわのデザインもよく。
量は少なく。
かわいらしいお料理が並びます。
雰囲気を食べる感じですね。
おつゆの中で寝てる小芋がぞんざいでした。
ほったらかされた感じですね。
1萬近くとるのやったら角をたてて剝いてほしいです。
そやけど、おばんざいのコイモはまるく角がほどけるように
炊いてほしい。値段との自己矛盾。どちらでもない小芋。

久しぶりの友人との会話で料理が二の次になったのは
否めません。
私たちの席の両方とも東京あたりからのお客様だけ。
左は子供づれ。右はマダム連。
喜んで食べてはりました。

最後のお菓子は「抹茶わらびもち」
塗の銘々皿に2重になって塗のようじがついて。
右のご婦人がたから感嘆の声が!
私と友人の口からは不満の声が!
「これは・・・ないやろぉ。」

その理由は書きません。
ご想像にお任せ致します。

「このお店いつからやってられます?」私。
「そらもう、はじめからです。」おかみさん風のおばさま。
「・・・へぇ。」

「すんません、領収書お願いします。」出口で私。
東京の店の名の領収書。
「いやぁ・・KCさんですの・・・何年目?」私
「はい、6年目です。そやけど30店舗くらい京都でやらしてもろてます!」おばさん。
「いやぁ すごいですねぇ。。。ほな おおきに」私。

外へでてから
「ええかげんにしとけ」 私のつれあい。

でも、建物が残ってありがたいと本当に思っています。
京都人の私の本音です。
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