沖縄のこと

諏訪 幸子

2010年04月25日 23:07


沖縄には、本当にお世話になった。
息子のうち2人が4年+5年の学生生活を送った場所です。
海洋生物の研究機関にポスドクの期間もしばらくいたから、
15年くらい沖縄にお世話になったことになります。

息子の一人が、宜野湾にも住んでいたので、基地の様子はよくわかります。
結構な都会で、学校の上を戦闘機が飛ぶのは
テレビの放映のあのままです。
マッハのものは飛んでいませんでしたが。

宜野湾の基地ではありませんが、
沖縄の米軍の事で驚いたことは
基地がなんの冗談か、「鳥居」を
テリトリーのゲート替わりに使っていたこと。
京都では神社の前にしかない鳥居です。
基地そばの飲食店もそれを真似て
鳥居を店前に作っていました。
もちろん、本式のものではなく、形と色が鳥居。

そういえば、神社の少ない土地でもありました。
コンクリートの鳥居と小さな祠があったことはありましたが。
お寺も少ない土地柄です。
お墓はいたるところに、場所をかぎらずありました。
きっと、神仰の形が違うのです。
ウタキと呼ばれる聖なる場所はカーとよばれる
聖なる水場とともに、たくさんありました。

そして、
交通事故を起こして、110番に電話すると
一番に聞かれるのが「日本人同士ですか?」
との確認です。
きっと、米軍相手だと、処理が違うように
思えました。
地位協定という、治外法権のような
約束が強く存在するのが肌で感じられる町でした。
大きな地区を基地が占めていました。
しかし、あの独特の町の様子も
アメリカ風で、道路の広さは日本のものでは
ありません。
戦争で、日本が負けて、
あのそもそもが、違う神を信じる人たちに
その戦争の後始末をずっと背負ってもらって
今にいたります。

日本と米国が対等であるようには
沖縄の地では見えませんでした。
まず、日本と米国の関係を平等にして・・・
そして、基地と共存してゆくのは、
日本人全部が覚悟しなければいけない事でしょう。
沖縄の本当のそばは、東シナ海です。

八重山の島からは台湾が見えます。
メインチャイナが半分以上、手にしてしまったと
言われている台湾です。
沖縄は神のありようが違っても、日本です。
関連記事